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阪神淡路大震災から30年、災害時に命を守るお口のケア啓発の今後。

2025/02/28

2025年1月19日(日)、災害対策セミナー実行委員会(117KOBEぼうさいマスター育成会議、神戸学院大学、神戸市)主催「神戸防災のつどい2025」が神戸市で開催されました。中央区文化センターでは、神戸市、神戸市歯科医師会主催、サンスター協力のもと、「阪神・淡路大震災より30年 命を守る口腔ケア 日常から備える誤嚥性肺炎の予防」と題したセミナーが行われました。基調講演には、災害歯科支援・口腔保健啓発の第一人者である神戸市健康局歯科専門役の足立了平先生が登壇。足立先生は、1995年1月17日の阪神・淡路大震災でご自身が勤めていた市民病院が被災する中、歯科支援に奔走。その後も大規模災害のたびに、歯科支援活動と誤嚥性肺炎予防のための口腔ケアの重要性を訴える活動を続けられています。今回の講演では、自身の被災体験や、災害大国である日本の現状について語られました。災害関連死を防ぐためには、肺炎や心筋梗塞、脳卒中の予防が重要なこと。中でも、誤嚥性肺炎はお口の細菌が原因となることが多いため、予防には口腔ケアとお口の機能を維持し食べられる状態を保つ支援が必要です。「非日常の準備」を日常から。非常時だけでなく、日常から誤嚥性肺炎予防に取り組むことの重要性を訴えました。

大阪府高槻市にハミガキ工場を構えるサンスターでも、社員の多くが阪神・淡路大震災を経験したことから、足立先生に災害時のお口のケアの重要性や、水が十分に使えない避難時のお口のケア方法などについて学んできました。その成果として、大きな災害のたびにハブラシや液体ハミガキなどの緊急支援物資を提供、災害時のお口のケア方法などについて、情報発信する活動も行っています。今回のイベントでも、神戸市からの要請を受け、1回使い切りタイプの防災備蓄用液体ハミガキのサンプルや、足立先生・中久木康一先生(東北大学大学院歯学研究科 災害・環境歯学研究センター特任講師)と作成した啓発情報冊子などを提供、来場者への説明ブースも出展しました。ブースには、実際に震災に遭われた方、神戸近郊の親子連れや学生、行政・介護関係者などが来場され、「阪神・淡路大震災の時の状況はどうだったのですか」「一回使い切りタイプが非常に良いですね」「防災袋の中に入れます」といった声が聞かれました。

サンスターは、2025年1月2日、新年恒例の箱根駅伝のテレビ中継を皮切りに、災害時のお口のケアの重要性啓発をテーマとした新企業CM「防災にオーラルケア 雨ニモマケズ」篇の放映を開始しました。能登半島地震から1年、かつてないほどあらゆるメディアで、災害時のお口のケアの重要性やケア方法が紹介されるようになってきました。しかし、能登半島地震の災害関連死は250名を超え、死因には誤嚥性肺炎を含む呼吸器疾患が多いことが伺えます。災害は、いつ、どこで起こるかわかりません。サンスターは、今後も災害時のお口のケアについての啓発活動を継続し、一人でも多くの人が、いつも、そしてもしもの時も健やかに過ごせるよう活動していきます。

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