安全で健康に働ける職場づくりの優良事例を表彰する、厚生労働省主催の「SAFEアワード」。この度、「サンスター体操」の取り組みが企業等間連携部門のダイヤモンド賞を受賞しました。
これは、社員の転倒災害の増加が課題の一つとなっていたサンスターが、2021年、ルネサンスと共に開発した、足腰の強化に重点をおいた体操です。毎朝決まった時間に事業所内や業務で使うパソコン上で体操の動画を流し、運動不足になりがちなテレワーク勤務者も自宅で参加できるようにしています。サンスター体操の導入後は転倒災害が減少し、2023年は1件となりました。
このサンスター体操を監修した三浦先生に今回、開発の裏側や体操に秘められた効果などを伺いました。
- Qサンスター体操を監修する上で、こだわった点は何ですか?
- A社員が転倒してしまうということは、運動不足が原因であることも多いので、運動習慣がない人でもできるように工夫する必要がありました。全身をまんべんなく動かせること、体操全体を通して身体の動きの流れがスムーズになることにこだわりました。自然に足腰が鍛えられ、背伸びやひねりで猫背予防、片足バランスを取り入れバランス力の向上などいろんな要素で身体を鍛える動きやストレッチもできる構成にしています。また、楽しい習慣にしてもらいたいのでオリジナルの楽曲や映像のこだわりも盛り込まれています。
- Q「オフィススタイル」「スポーツスタイル」の2つのバージョンをつくったのはなぜですか?
- Aサンスターの社員研修などで多くの方々を見てきて、新入社員のようなフレッシュな人や年齢が上の方、普段運動が得意な人、全くしていない人、様々な人がいることを感じていたので、全員が自分に合わせて選べるように、優しいバージョンとチャレンジバージョンを作ってもらいました。また、朝に行うことが多い体操なので、“今日の自分”に合わせて自分で選ぶことも重要だと考えました。自分の体調を見てどちらで行うかを決めて体操をすることは、自分の体調に意識を向け敏感になり、さらには、自分でケアをしたり、気をつけたりするようになるからです。毎日継続して自分の身体に向き合い、変化を感じることもこの体操の効果の1つであると思います。
- Qサンスター体操を行う方へメッセージをお願いします。
-
A最初は毎日同じ動きをして、飽きないかなという心配がありましたが、ちょっとしたポイントを伝えたり、動画をよく見て細部まで真似をすることで、違う刺激を得られたり、効果を感じることができるので、とても深みのある体操になったと思っています。例えば、つま先の向きを変えるだけで伸びる部分が変わったり、足先にまで神経をいきわたらせることで、足の指が鍛えられ、踏ん張りがきくようになったりするので、よく観察してやってみてください。
サンスター社員の以外の方にも、ぜひやってほしいですね。それも、日常生活の中で覚えるぐらいに。1回ではなく、繰り返しやることで、習慣化すると効果を感じると思います。また、サンスター体操で身体が軽くなったり、気持ちがスッキリすることで、活動的になったり、他の運動をするきかっけになったりすると嬉しいです。
このサンスター体操をはじめ、人間ドック並みの充実した定期健診、社員ウォーキングイベント「みんなで歩活」や社員向け健康増進施設「サンスター心身健康道場」など、社員の健康増進につながる活動が評価され、2024年3月サンスターは「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に8年連続で認定されました。さらに上位500社が認定される「ホワイト500」にも、2年連続で選ばれています。
健康運動指導士
サンスターの福利厚生施設「サンスター心身健康道場」で運動指導を担当。
三浦さとみ