社員のお口とからだの健康管理に企業はどう取り組んでいるか。

2023/11/30

人生100年時代を幸せに過ごすために欠かすことのできないお口の健康維持。サンスターでは、その重要性について長年啓発してきました。社員に対しても毎年歯科定期健診を実施、フォロー面談などを通じた指導と教育なども行っています。
では、お口のケアを大切にしている企業がどのくらいあるのか。「いい歯の日」(11月8日)に合わせ、全国さまざまな企業の人事・総務担当者400名を対象に、歯科健診の取り組み・意識について調査しました。

その結果、“お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っているのは、「健康経営優良法人」認定企業*¹の人事・総務担当者で9割(90.0%)、非認定企業で約7割(75.0%)と15ポイントの差があるものの広く認識されているという結果が得られました。しかしながら “お口の健康が全身の健康に影響すること”を知っていると回答した企業でも、会社の健康診断で歯科健診を実施しているのはごく少数。健康経営優良法人で約3割(31.7%)、非認定企業では1割未満(6.7%)にとどまっています。

*¹従業員の健康管理に配慮した経営を行い、経済産業省の健康経営優良法人認定制度により顕彰された企業のこと。以下、健康経営優良法人 *²以下、非認定企業

「お口の健康が全身の健康に影響すること」をご存知ですか

お勤め先の企業で健康経営のために実施していることは何ですか。

「お口の健康が全身の健康に影響すること」を知っている人事・総務担当者


<インターネット調査概要>

対 象 者:現職で人事・総務を担当している全国の20歳~64歳の男女 400人
(内訳 「健康経営優良法人」認定企業200名、「健康経営優良法人」非認定企業200名)
調 査 期 間 :2023年10月10日〜2023年10月13日


近年、子どものむし歯は減る傾向にありますが、大人になるにつれてむし歯や歯周病になる人が増える傾向は変わっていません。サンスターが25万人を対象に行った研究では、歯の本数が多い人、上下のかみ合わせが良好な人ほど、医科医療費が低いことがわかっています。なるべく多くの歯を残し、上下の歯でかめる状態を保つことが、いかに重要かということ。さらに歯周病が、心疾患や糖尿病と関連があることが広く知られるようになり、お口の健康への意識も年々高まっています。しかし、行動につながるケースはまだまだ少数。歯周病有病率が大きく増加する就労世代も、「時間が無い」「必要性を感じない」などの理由で、歯科健診や歯科受診をおろそかにしています。歯科健診は高校までは義務化されている地域も多いのですが、大人では義務化されておらず、政府でも、国民皆歯科健診の必要性が議論され始めています。職場での歯科の健診や保健指導を導入することは、社員のお口のトラブルの早期発見につながるだけでなく、健康意識そのものを向上させる効果や労働生産性やパフォーマンスの向上、医療費の抑制につながることが期待されます。

むし歯も歯周病も、自覚症状が薄い早期の段階に発見できれば元の健全な状態に戻せますが、歯が黒くなった、歯がぐらぐらするなど、目に見えて気づく段階になった状況では、手遅れ。その結果、歯を削る、抜くという処置になってしまいます。歯科から長らく遠ざかっている方は、一度歯科医院に足を運んでみてはいかがでしょうか。歯みがきでは除去できない歯石や歯の着色汚れのクリーニングなど。歯がつるつる、きれいになれば気持ちもスッキリ。場合によっては自分で気づかなかったむし歯や歯周病の早期発見にもつながるかも知れませんよ。

この記事をシェア