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ただの特大サイズじゃない、環境と安全に配慮した液体ハミガキ。

2024/10/31

サンスターは、環境負荷低減の一環として製品パッケージの石油由来プラスチック使用量の削減に努めてきました。オーラルケア製品の使用するプラスチック量が最も多いのが、液体ハミガキや洗口液のボトル。2012年からボトル、キャップ、ポンプのプラスチック薄肉化を進め、12年間で石油由来のプラスチック使用量を累計1,400トン以上削減しました。これは東京ドーム1.4個分の容積のCO2量に相当します。2023年7月からは、ボトルに使うプラスチックの原料を石油由来のものから植物由来のものに変えたバイオマスプラスチックの採用を進めることで、さらに年間320トンのCO2排出削減につながる取り組みを始めています。2024年10月には、これまで900mL~960mLだった大容量ボトルに加え、1300mLの特大サイズを新発売。一見すると何の変哲もないお得用ボトルですが、実は様々な工夫があります。開発担当者に話を聞きました

パッケージ部担当の中澤さん

Q:大容量ボトルの設計で工夫したポイントを教えてください。

中澤さん:

ボトルの薄肉化を進めるために製剤の有効成分を保てるようにバリア性を向上させたり、捨てる時にはつぶしやすく捨てやすくするために独自のリブ構造を開発するなど、これまでも設計上の工夫を重ねてきました。
今回、ボトルをさらに大型化するにあたり、ポンプ式ではなくキャップ仕様を選んだことで開発の難易度が上がってしまいました。ポンプ式であればボトルを置いて使うため、持ちやすさや強度はそれほど気にしなくても良いのですが、キャップ式であることからいくつも注意しておくべきことがありました。

  • お客さまがキャップを開けた状態でボトルを持ちあげた際に、ボトルの凹みによって、中の液体が飛び出すことがないこと
  • ボトルが大きく分厚くなっても、比較的力の弱い方でも持ちやすいこと
  • ボトルが薄肉になっても、高品位感を保ちブランドイメージを損ねない形状にすること

薄型化に立ちはだかる、さまざまな要望を満たすボトルを開発する必要がありました。
マーケティング部門と連携しながら何度もプロトタイプを作成。最終的に4つの工夫によって、今回のボトルが出来上がりました。中身の容量あたりのプラスチック使用量は、従来のキャップ仕様自社品(500 mL)よりも50%近く少なく抑えることができました*1。また、植物由来原料を使ったバイオマスプラスチックも採用し材料面でもCO2排出を抑えています。

*1)単位充填量あたりのボトル+キャップの樹脂使用量[g/ml]対比

研究開発部の西村さん

Q:他にも大容量タイプのおすすめポイントがあるようですね

西村さん:

大容量タイプは日常使用だけでなく、災害対策の備蓄用としてもおすすめです。
近年常態化している自然災害への対策として、在宅避難時の備えが必要となっています。液体ハミガキは使用後に水ですすぐ必要はありません。断水時にも水を使わずに歯をみがくことができるため、災害時のオーラルケアに非常に重宝します。特にガム・デンタルリンスの有効成分である殺菌剤CPC(塩化セチルピリジニウム)は、お口の中に滞留して長時間殺菌効果を持続しますので、災害時のようにお口のケアがしにくい状況下でも、お口を清潔に保つことができます。

大容量タイプを備蓄しつつ、日常的にも使用しながら多めに買い足す習慣をつけることで、非常事態への備えも可能となります。また、日頃から効果的な口腔ケアを習慣づけておけば、平常時だけでなく、災害時の健康にもつながります。さらに、廃棄するプラスチックごみも減らすことができます。
なお、防災備蓄品の保管が必要な施設や自治体向けとしては、軽量で5年間の保存が可能な「長期保存用ガム・デンタルリンス(250mLボトル/10mLスティックパウチ)」をおすすめしています。

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