知ってほしいオーラルフレイル。啓発活動と研究の両面で貢献。

2024/08/30

お口のささいな衰えを見過ごして放置しているとお口の筋肉や機能の衰えが進み、それが全身の老化を促進、要介護認定や死亡のリスクが高くなってしまいます。このお口の機能の健常な状態(いわゆる『健口』)と『お口の機能低下』との間にある状態がオーラルフレイルです。お口や全身の健康維持には、オーラルフレイルの状態に早く気づいて対処することが重要。サンスターは、この分野の専門家とともに2018年から、いち早くその予防啓発に努めています。

2024年6月末に行われた日本老年歯科医学会第35回学術大会にも参加し、情報発信や研究発表などを行いました。サンスター共催のシンポジウムには、約320名が参加。北海道大学大学院歯学研究院 口腔健康科学講座予防歯科学教室 岩崎正則先生よりオーラルフレイルの予防啓発のための新ステートメント発表に至った経緯やその内容について詳しく解説いただきました。また、サンスターブースではハブラシ・歯間ブラシ・ハミガキのサンプルセットとともにオーラルフレイルの啓発冊子を配布。医療従事者や自治体の方からは「リーフレットがあれば、患者さんにも説明しやすいので嬉しい」「この冊子を見て私自身も勉強したい」などの声をいただきました。

さらに今回サンスターは「地域ぐるみのオーラルフレイル予防啓発」や「オーラルフレイルと抑うつ傾向発症との関連」「唾液分泌促進のオーラルフレイル予防に対する効果」など様々な観点で進めている研究をポスター形式で発表。2つの研究が、優秀ポスター賞の候補に選出されました。

オーラルフレイルは比較的新しい概念で、まだまだ広くは知られていません。そこで、今年の4月、日本老年歯科医学会、日本老年医学会、日本サルコペニア・フレイル学会の3学会合同で概念やチェック方法をわかりやすく定義しなおしました。「オーラルフレイルは、歯の喪失や食べること、話すことに代表されるさまざまな機能の『軽微な衰え』が重複し、口の機能低下の危険性が増加しているが、改善も可能な状態である。」と新たに定義づけられ、5つの項目でオーラルフレイルかどうかが簡単にセルフチェックできるようになりました。ぜひ皆さんもチェックしてみてください。

サンスターでは、この「オーラルフレイル」を広く皆さんに知っていただき、早く気付き、予防・対処してもらえるよう、今後も研究を進め、情報発信に協力していきます。

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