平常時も災害時にも役立つ防災備蓄のススメ。

2024/03/29

近年、地球温暖化の影響で台風が大型化して発生件数が増加、線状降水帯発生で豪雨が降り続く水害も増えています。土砂災害などで道路が寸断されて支援物資が届かない、感染症や対人トラブルへの不安から避難所に行くのを避けるなど、様々な要因から「在宅避難」を余儀なくされるケースが増えています。防災備蓄をしていて避難の経験がある1000人を対象に行ったサンスターの調査*でも、在宅避難の経験がある人(55.5%)が避難所への避難経験がある人(43.9%)を上回りました。こうした変化から、防災備蓄の常識も変わりつつあります。サンスターでも、防災対策に詳しい危機管理教育研究所の国崎信江先生監修のもと、「覚えてください 防災にオーラルケア」の啓発サイトに掲載している防災備蓄リストを一新、「家の外への避難用」「在宅避難用」「外出時携帯用」の3つの場面に分けて、リストを作成しなおしました。その中から今回は、新たに追加した「在宅避難用」と「外出時携帯用」をご紹介します。

*サンスター「防災に関する意識調査」2023:2023年5月16-21日実施の全国20-60代男女で防災備蓄をしていて避難の経験がある1000人を対象にしたWEB調査

1)在宅避難用の防災備蓄

在宅避難の備えとしては、ペットボトル入りの飲み物や、乾麺、レトルト食品、缶詰、乾物など保存のきく食料を多めに持っておく必要があります。ラップを食器にかぶせて使うと、水がないときに食器を洗わなくても済むので、多めに買い置きしておくと安心です。カセットコンロがあれば調理もでき、温かい食事ができます。缶入り野菜ジュースとお豆腐でつくるチゲ鍋や缶詰でつくる簡単料理レシピなどは、災害時はもちろん、キャンプの時にも役立ちます。水や食料については、災害用に備蓄袋に入れたままにして気がついたら消費期限切れとならないよう、普段から台所の近くにストックしておきましょう。保存のきく食材を多めに買っておき、使いながら買い足してく、ローリングストックがおすすめです。また、液体ハミガキを多めに買い置きしておけば、断水時にも歯をみがけます。水ですすがなくてもいいという製品で、口臭予防の口ゆすぎにも使えます。まだ使ったことがない方は、一度平常時に試しておくことをおすすめします。

2)外出時携帯用の防災備蓄

災害大国ニッポン。外出時に災害に遭い、家に帰れない事態も。そんな時に備えて持ち歩いてほしいものがこのリストです。災害時に活躍する懐中電灯やラジオ、トランシーバーはスマートフォンの機能で代用できます。スマホ用のモバイルバッテリーを持ち歩けば、普段のバッテリー切れの際も非常時も安心です。歯みがきのトラベルセットも普段から持ち歩きたいもの。外食後に人に会う際の口臭予防にも、災害時のお口の健康維持にも使えて安心です。

このように、いつもの暮らし(日常時)と災害が起きたとき(非常時)を分けるのではなく、日常で使うものを災害時にも役立てられるよう、防災備蓄を意識しながら、このリストを活用してください。

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