震災対策技術展で、災害時のオーラルケアと栄養の大切さを啓発

2024/02/28

能登半島地震からの復興が急がれる中、2024年2月、パシフィコ横浜で震災対策技術展が開催されました。サンスターは、長期保存用ガム・デンタルリンス(液体ハミガキ)と健康道場ブランドの野菜飲料を展示し、災害時の健康維持に欠かせないオーラルケアと栄養補給の啓発を行いました。

液体ハミガキは、ハミガキペーストの代わりに口に含んでハブラシで歯をみがくことができる製品で、みがいた後は水での口ゆすぎが不要です。平常時から少し多めに常備して使い慣れておくと、災害時に断水で水が出なくても抵抗なく歯をみがくことができ、お口の中を清潔に保つのに役立ちます。市販の液体ハミガキは使用期限が3年間ですが、今回展示した長期保存用ガム・デンタルリンスは、自治体や企業向けの他の防災備蓄用品の使用期限にあわせて5年間の長期保存を可能とした液体ハミガキです。線状降水帯発生で豪雨が続いた過去のいくつかの水害で、道路が寸断され支援物資が届かなかった際に、自治体や企業で備蓄していた液体ハミガキが被災者の健康維持に活用できた事例があり、これらを紹介しました。

会場では、健康道場ブランドの缶入り野菜飲料も紹介しました。今回展示した製品は、野菜飲料で初めて、災害時の栄養摂取に役立つ食品として「日本災害食※1」に認定されたもの。ふだん不足しがちな野菜の栄養を手軽に補給できるのが缶入り野菜飲料の良さですが、常温保存可能な特徴から、ご家庭に多めに常備しておくと、非常時にも野菜の栄養を摂取することができます。水が使えないときには、水の替わりに野菜飲料をベースに温かい鍋料理をつくることもでき、低体温症などが心配される中、体調維持に役立てることも可能です。

この展示会には、自治体関係者、教育機関、医療福祉、企業で防災関連業務を担う方々など2日間の開催で昨年を約2千人上回る延べ約1万2千人が来場。能登半島地震の影響もあり、自治体や企業の防災担当の方以上に一般の方の来場が目立ち、社会全体の防災機運が高まっている様子がうかがえました。

災害避難時の口腔ケアの大切さについてのメディア露出が増えたことから、展示ブースへの来場者からは「5年保存の液体ハミガキはどこで買えるのか」「使い方を知りたい」といった、入手を前提とした質問が多かったと担当社員。また、当日、会場内のセミナーで講師を務めた危機管理教育研究所 代表の国崎信江先生からも「今回、被災地に入って液体ハミガキを紹介した際には『これが欲しかった』と言われた。石川県の災害対策本部や石川県歯科医師会でも話を伺ったが、被災者への口腔ケアは、災害関連死を防ぐ重要な取り組みとして浸透していることを感じる。一方で、災害が発生してからの準備では間に合わないため、日頃から備えておくことが大切だと痛感した。今回も2週間経ってようやく支援物資が届いた地域もあったと聞いたので、液体ハミガキの防災備蓄が増えると良い」とのお話をいただきました。他の講師のセミナーでも長期保存用ガム・デンタルリンス(液体ハミガキ)が紹介されていたそうです。

サンスターは今後も、さまざまな場面で、災害時のお口のケアや栄養補給の重要性、平常時にも災害時にも役立つ防災備蓄のコツなどの情報を発信し、災害時にも皆さまが健やかな生活が送れるよう啓発活動を続けていきます。

※1「日本災害食」とは、災害食の内、災害時に役立つこと、および日常でも積極的に利用可能な加工食品について、一般社団法人日本災害食学会が示す日本災害食基準を満たしていることを日本災害食学会が認めた食品のことです。

「災害時のオーラルケア方法について」掲載しています。

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