サンスターは1980年代から、歯周病が全身の健康維持に影響を及ぼすことに着目してきました。歯周病と糖尿病、心血管疾患との関連性について研究している先端的な取り組みに対し、継続的に表彰するなど、この分野の研究の進展を後押ししています。また若手研究者への研究助成、シンポジウムの開催なども、世界各地で啓発活動を行ってきました。近年では、糖尿病患者は歯周病になりやすく、歯周病は血糖コントロールに悪影響を及ぼすものの、歯周病治療を受ければ、炎症の改善や咀嚼機能の維持によって血糖コントロールが改善する可能性があることなど、糖尿病と歯周病が相互に影響を及ぼしあうことが分かってきました。
日本の糖尿病患者は推計1,100万人(IDF調べ)、10人に1人は糖尿病と言われていますが、実は歯周病は糖尿病の合併症の1つです。歯周病については45歳以上で過半数が歯周ポケットを有し、全年齢層の4割の人に歯肉出血があるとの報告(厚生労働省調べ)もあります。近年では、歯周病も糖尿病も増加傾向にあり、糖尿病を重症化させないためにも、歯科医院で歯周病治療をすることは重要。加えて、毎日のセルフケアも有効です。歯とハグキの境目にたまりやすい歯周プラーク(歯垢)をハブラシや歯間ブラシやデンタルフロスで除去し、液体ハミガキなどでお口の中をきれいに保ち、歯周病を予防することが推奨されています。
サンスターでは、医療機関との共同研究で、2型糖尿病患者の歯間清掃習慣と良好な血糖値日内変動に相関があることを明らかにし、5月に開催された第66回日本糖尿病学会年次学術集会で、「Time in Rangeが示した医科歯科連携と口腔衛生習慣の重要性」と題した発表を行いました。また、11月14日世界糖尿病デーに合わせて、フォーサイス研究所のハティス・ハステュルク先生による糖尿病と歯周病の関係について啓発する広告も発信しました。このように、サンスターはこれからも糖尿病と歯周病をはじめ、お口と全身の健康の関係について研究を継続しながら「人生100年時代の歯科保健の重要性」を明らかにし、広く皆さまにお伝えしていきます。