健康な人は、お口のケアへの意識が違っていた! みなさんが日頃から意識せずにやっている歯みがきですが、実はその当たり前の習慣のちょっとした違いが、身体全体の健 康にも深く関係していることが明らかになりました。今回私たちが調査したのは、自分が健康だと思っている人とそうでない人とでは、お口のケアへの意識と行動がどのよ うに違うのかについてです。自分が健康だと思っている人は、そうでない人に比べ、お口のケアを丁寧に行っているのですが、その根底に「予防意識」がありました。自分 が健康だと思っている人は、バランスを考えた健康的な食事を摂っていたり、自分の歯でいつまでも食 事ができるようにと願っていたり、食べることの重要性と食べるためのお口の健康の重要性を強く認識していました。
その理解に基づいて、1日3回以上歯みがきをしていたり、それ以上に、1回の歯みがきを丁寧に行うことを重視していて、歯科医院で定期健診を受けて歯石除去などのクリー ニングをしたり、お口に対して気を配っている人が多いという結果が出ました。
また、普段使っているお口のケア用品も、ハミガキ(ペースト)、歯間ブラシ、電動ハブラシ、デンタルフロス、マウスウォッシュ(洗口液・液体ハミガキ)など。さまざ まな製品を併用している人の割合も、健康な人の方が、そうでない人より高いことが分かりました。
こうしたお口の健康の重要性への理解、そしてむし歯や歯周病予防のための充実したお口のケアの結果、健康な人は、むし歯や、歯周病、口臭、歯がしみること、ハグキの 腫れや出血などの症状が防げているという結果に結びついています。
今回の調査から見えてきたのは、健康な人ほど、全身の健康にはお口の健康が重要であると認識し、歯科疾患への予防意識を高く持ってお口のケアを丁寧に行っている人だ ということ。歯みがきだけでなく、歯間の清掃、洗口液をつかうBIR(B:ブラッシング=歯みがき、I:インターデンタルクリーニング=歯間清掃、R:リンシング=洗口) の3ステップで、一歩踏み込んだお口のケア習慣を身につけ、自分の歯でいつまでも好きなものを食べて健康な人生を送りたいものです。