発達に課題のある子どもにも歯みがきの習慣を。

2022/07/01

多くの子どもは、歯科医院での治療が苦手です。とくに、発達に課題のある子どもは、先の見えない治療や、なじみのない環境、強い音や振動、ライトの光などの刺激が苦手なため歯科治療は大きな試練となります。歯の治療をしなくても済むように、日頃から歯みがき習慣を身につけたり、甘いものの摂り方に注意を払う必要があります。

サンスターでは、乳幼児、小学校、中学生と、子どもの発達に合わせた健康指導を長年実施してきました。お口や全身の健康との関連についての情報や、歯みがきをはじめるための教材を提供。その一環として、サンスター財団は、自閉症の子どもが無理なく歯みがきをはじめるためのポイントを紹介した冊子を作成・公開しています。自閉症の子どもにも理解しやすく、工夫しながら歯みがきを習慣にしてもらえる工夫の数々。ご家庭や学校、施設などが、自閉症がどういうものなのかを知った上で、指導していただくきっかけになっています。

※これらの方法は一例ですので、すべての子どもに当てはまるものではありません。

〈自閉症児へのハミガキの歯みがき支援のポイント例〉

  • 抽象的な表現がわからないため、「しっかり」「きれいに」 「ちゃんと」歯みがきをする ように注意しても効果がありません。絵カードなどを使って、どこをどれくらい磨くのか明示しましょう。
  • 「歯みがきしないと怖いバイキンが来るよ。」と言うと、必要以上に怖がります。聞いた言葉をそのまま受けとめるため「毎日歯みがきするとむし歯にならないよ。」など、脅さずに歯みがきを肯定的に説明しましょう。

周囲の人たちが、協力しながら自閉症の子どもと楽しく歯みがき。自閉症に限らず、歯みがきが苦手な多くのお子さんにとっても、参考になる内容になっています。

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