“オーラルフレイル”を予防・改善するには
~歯と口を清潔に保ち、機能も維持すること~
まずは、常に口の中を清潔に保つこと、そしてもうひとつは、口腔機能、つまり歯と口の働きの維持・改善に努めることです。
❶口の中が清潔かどうかに関心を持つようにしましょう。
歯を失うとオーラルフレイルになりやすくなります。むし歯(虫歯)や歯周病から歯を守るには、口の中をいつも清潔に保つことが最も大切です。歯周プラーク(歯垢)の除去には、適切なブラッシング(歯とハグキの間を磨く)とともに、「歯間ブラシ」などの活用がお勧めです。また「マウスウォッシュ(洗口液)」や「液体ハミガキ」なども上手に使って、日々の清掃に楽しくバリエーションをつけて取り組みましょう。
※歯石の除去などはセルフケアで対処することはできません。歯や口を清潔に保つには、かかりつけの歯科医を持って、定期的に清掃と検診を受けるようにしてください。
❷口腔機能を意識し、維持・改善に努めましょう。
噛む、飲み込む、発声する、笑うといった動作は、唇や舌、口周辺の多くの筋肉がスムーズに働く必要があります。「口と舌の体操」や「唾液腺マッサージ」などを行って、筋肉や唾液腺がしっかり働く健やかな口腔機能を維持しましょう。本を声に出して読む、あるいはカラオケで元気に歌うなども有効な口の体操になると考えられています。
口の開閉と舌のストレッチ
①「ア」の発音のようにゆっく
り大きく口を開けます。
②しっかり口を閉じて、口の両
端に力を入れながら、舌を上
あごに押し付けるようにして
奥歯を噛みしめます。
舌のストレッチ
①口を大きく開けて、舌をでき
るだけ出します。
②上唇を舌先で触ります。
③左右の口角(こうかく)を
舌先で触ります。
口輪筋 の運動
①頬をふくらませて、舌を上あ
ごに押し付けて、口から息が
漏れないようにこらえます。
②息を吸うように口をすぼめます。
いる筋肉で、口を開けたり閉じた
りする時にはたらきます。
「ラ」の発音は舌全体を上下にしっかり動かします。「パ」「タ」「カ」に「ラ」を加え、
●「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」そして
●「パタカラ、パタカラ、パタカラ・・」と続けて発音しましょう。できるだけ大きな声で、はっきりと声を出すことで食べるための機能のトレーニングができます。
唾液腺をやさしく刺激することで、唾液がたくさん出るようになり、食べ物が口の中でまとまり、飲み込みやすくなります。
耳下腺
耳の前、上の奥歯のあたり
顎下腺
あごの骨の内側のやわらかい部分
舌下腺
あごの先の内側舌の付け根