| 開発における具体的な取り組み.2 |

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| 滋賀工場における製品開発の環境への取り組みは、99年からスタート。生産工程のロスを改善するディスクの開発がきっかけでした。 |
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| 仲辻「ディスクを型抜きした時、パンチ面の縁に生ずるダレ込みを“ダレ”と言います。この“ダレ”は、ディスクの機能や外観を損なうため、必要以上に研磨しなければなりません。この研磨工程を省き少しでもエネルギーやコストを削減しようとディスクの改良に取り組んだのです。まず、“ダレ”の発生原因を分析し、その結果をもとに素材硬度を高め、ディスクの厚さを薄くするなど対応策を実施していきました。素材硬度は、金型に及ぼす負担に直接影響するため、量産するディスクの硬さの設定が難しかったですね。実際、ディスクが硬すぎ金型が割れてしまったこともあります。こうした過程を経てディスクを改良していき、生産工程におけるエネルギーの省力化を実現することができました。」 |
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| 自動車やオートバイは、車体が軽ければ軽いほど、スピードを上げることができ、燃費も向上します。そのため、使用される部品にとっても、開発の最大のテーマになるのが「軽量化」です。開発者たちは、つねにこの壁と向き合い、乗り越えてきました。ここに紹介する軽量ステンレスハブ・フローティングディスク(2000年)・ウェーブディスク(2004年)・耐熱強度鋼ディスク(2004年)の3つのディスクは、加工技術や素材開発を突き詰めることで軽量化を実現した商品。これらの商品には、サンスター技研のものづくりにかける想いが息づいています。 |
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| 星「これまで世界のトップレベルで競われるモーターサイクルレースでは、比重の軽いアルミとステンレスを組み合わせたフローティングディスクブレーキを使用するのが常識でした。しかし、このタイプのディスクは、ステンレスの内側を抜いて、そこにアルミ素材のハブを組み合わせるため、抜いたステンレスは廃棄しなければなりません。そこで私たちは、軽量化と廃棄量の削減を同時に実現するために、ステンレス素材だけを使った商品の開発に取りかかったのです。しかし、アルミの約3倍の比重をもつステンレスだけで、アルミと同じ重量、強度をもたせようとすると、内側のハブを極限まで削り込む必要があります。削る量が少ないと、重くなり、削りすぎると、強度がなくなってしまう。そのバランスをとりながら、ハブの形状をつくりこんでいくのに苦労しましたね。そのかいあって、完成したディスクは、大幅なコストダウンを実現。性能もアルミを使用したものと同等であったため、スーパースポーツを始めとする大型機種に広く採用されるようになりました。重量の壁を加工技術でカバーした商品として印象に残っています。」 |
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星「ディスクを軽量化するには、円盤の面を抜いて、穴を開けていく方法が一般的です。そこからさらに、軽量化をめざした商品に、ディスクの円周を花びらのように波状に抜くウェーブディスクがあります。このディスクは、軽さだけでなく、意匠性にも優れているところが利点です。こうしたメリットをもつウェーブディスクを開発することになったのは、ユーザーであるバイクメーカーからの要望がきっかけ。 |
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| ディスクの外周を高精度で加工するには、高い技術力が必要になりますが、私たちは、ウェーブディスクの技術で高い評価を得るイタリアのブレーキング社とのコラボレーションにより、そのノウハウを活用し、効率的に開発を進めることができました。そうして誕生したウェーブディスクは、いまでは、当社の主力商品の一つになっています。」 |
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| 仲辻「軽量化のためにディスクに穴を空けていくと、摩擦面積が少なくなり、ブレーキ時の摩擦熱によって歪みが生じやすくなってしまいます。私たちはこの問題をクリアするために、素材に着目し、耐熱性の高い強度鋼を使ったディスク開発に取り組みました。2002年に耐熱基準の500℃を10%上回る素材を使って商品化を実現し、現在は2008年の商品化をめざし耐熱性をさらに30%向上させたディスクの開発を進めているところです。従来の商品から素材を変更する場合は、まずこれまでと同じ形状でディスクをつくり、同等の試験結果が得られることを確認してから、穴を抜いて軽量化します。それから、軽量化したディスクでもう一度同じ試験結果が出るように調整してから、量産体制に移行しなければなりません。このように新素材の導入には、手間がかかりますが、このディスクの軽量化によって、モーターサイクルの燃費向上に貢献できると考えると、力が入ります。」 |
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| 自動車のリサイクルを効率的に進めるための「ELV指令」に基づき、モーターサイクル業界でも自主規制というかたちで、有害物質対策などに力を入れ始めています。サンスター技研では、こうした業界の流れにいち早く対応し、2007年4月には、すべての商品でメッキに使用されている6価クロムを3価クロムへ移行することができました。 |
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| 仲辻「今回私たちが取り組んだのは、モーターサイクルのリアスプロケットに使用される白と黒メッキ、それと船外機用のスターターギアに使用される黄メッキにそれぞれ含まれる6価クロムを3価クロムへ移行する商品改良です。溶剤の変更にあたって重視したポイントは、耐食性、外観、摩擦係数が6価クロムと同等であること。そのため、溶剤の選定から評価試験、量産体制の構築までつねに品質保持に注意して進めました。とくに難しかったのが黒メッキ。3価クロムを使用した黒メッキは、揮発しにくく、液がスプロケットの歯にたまったり、穴から液がたれたり、仕上がりに問題があったのです。そこで私たちは、メッキメーカーの現場に行って、エアで液を飛ばすなど乾燥方法をいろいろと検討し、量産体制を急ピッチで整えていきました。」 |
星「そうした努力もあって、2007年4月には、全商品で3価クロムへ移行できる体制を確立しました。今後は、タイやインドネシアなど海外拠点でも3価クロムへの移行が進んでいくはず。その時には、日本がリーダーシップをとって、ノウハウを提供し、環境対策もグローバルに取り組んでいく必要があると考えています。」
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