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様々な分野で生き生きと活躍されている女性たち。各分野のプロである彼女たちの目から見た、健康、ライフスタイル、キャリアについて、広報の女性スタッフがお話を伺うインタビューシリーズです。 >> インタビュー一覧
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Interview vol.7 オペラ歌手 森 麻季さん (後編)
物語と共鳴する気持ち、身体
舞台でのご経験と人生経験が、物語への理解や世界観の表現に一致してきたと感じられたのは、いつごろからでしょうか?
30代になってからでしょうか。10代20代の歌を初めてばかりのときは、愛や人生の深さについて、詩を表面的にしか理解できていなかったと思います。例えば「ばらの騎士」のテーマになっている言葉ですが、元帥夫人の「すべての物事には終わりがある、すべてのものにはそういう時がある」という台詞ですが、普段何気なく生きているときには、時というのは空気のようだけれども、例えば自分が老いていくことを感じたりしたときに、時はものすごく早く進んでいく、と。こういう気持ちは、年を重ねるごとに重みを感じる言葉なのではないでしょうか。
声の質や歌うジャンルも年を重ねるごとに変わって来ましたか?
若いときは一般に声も細く、私も高音こそ得意だったものの、子供っぽい声だったと思います。それが10年くらいかけて丸みを帯び、さらに10年くらいかけて深みが出てきました。昔から持っている、純粋な、透明な音も保持しているので、音色が増えているのを実感しています。あと、20代のころに洗礼を受けてカソリックになったので、自分にとって心のよりどころとも言える宗教曲もよく歌うようになりました。
ご自身で印象的だった役柄や、共感を持つことができた作品はありますか?
印象的だったのは、9.11の事件があったときに、ワシントン・ナショナル・オペラで「ホフマン物語」のオランピア役をやったことです。会場のケネディセンターは、ペンタゴンの隣の駅にあって、すぐ近くにホワイトハウスがある、かなり危ない場所で、テレビでは人の集まるところに行かないようにと繰り返し言っているときだったのですが、開演してみると劇場はほぼ満席でした。私は一幕だけの出演でしたが、コミカルな役でしたから、この悲惨な事件のあとの重苦しい気持ちを一瞬でも忘れてもらえればと思い、精一杯楽しく歌うと、その気持ちが伝わったのか大喝采となりました。お客様が前に詰め寄ってスタンディングオーべーションで、日本人の私に御礼の言葉や、芸術が平和を呼ぶようにと声をかけてくださったんです。私にとっては本当に特別な公演で、忘れられないですね。
日々、公演で忙しくされている森さんですが、心がけていらっしゃるリラックス方法があったら教えていただけますか。
私の一番大好きな事は猫と一緒にいる事です。今一緒に住んでいるのは2匹ですが、実家には16匹いて、子供たちと呼んでいますが、みんな本当にかわいいです。
すごく細くていらっしゃるので、体力づくりが大変ではないかと思っていたのですが。
私はソプラノの中でも高く細い声を出す声種なので、大きな体格は特に必要ないのです。例えば、スピーカーでも高音は一番上の小さいものから音が出て、重低音は大きくて、奥行きも幅もある方がよりパワフルに音が出るのと同じ原理でしょうか。あと、例えばペンなどで机を叩いた際に力強く握ってしまったり、周りにゴムなどを付けると音が鈍くなりますよね。それと同じで、余分な肉はあまり付けずに、力まないで歌う事がより響く方法と思っています。
運動はされますか?
身体が楽器なので、スポーツ選手と同じように大きな公演のときは身体も消耗しますし、疲労も溜まります。ですから出来るだけ体をほぐす運動を心がけています。疲れたからと休んでばかりでも体力が落ちていくので、ヨガや水泳などをしています。
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