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様々な分野で生き生きと活躍されている女性たち。各分野のプロである彼女たちの目から見た、健康、ライフスタイル、キャリアについて、広報の女性スタッフがお話を伺うインタビューシリーズです。 >> インタビュー一覧
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Interview vol.6 ノンフィクション作家 島村 菜津さん (前編)
女性の暮らしにスローフードを。
時間に追われている毎日の生活の中で、スローフードを少しでも実践したいと思ったら、ライフスタイルそのものを変えないといけない部分がありますよね。
あるね。逆に言うとね、東京でOLをやっていて、女性でまだ独身で、という人がスローフードな人生を歩み始めたら日本は変わると思う。あとはおじさんだよね(笑)。この二大陣営が変われば大きく変わるんだよね。一番それが難しいからね。でもね、自分の頭で考えたり、もの作りをしながら感じたりした実感の世界から、少しずつ自分の生活観を揺さぶれると思うのね。
身近な「作る楽しみ」は人生の楽しみにつながるんですね。
うん。日常のささやかなもの作りの中に、すごい充足感ってあるんですよね。だから、週に何回か食べるようなものから攻めるのは一つの手だよ。ご飯とか、もみ洗いできない緑茶とか、味のもとになるだしや調味料を変えるの。鰹節やいりこやこんぶのだしにするとか。だしを自分で取るだけで、急に味が上がるのよ。そういう根っこのところから攻めていくと、今度は素材の味がわかってくる。でも付き合いが悪いって言われたらなんだから、付き合いで食べるときは食べていく(笑)。
自分で自分の感覚を磨くってことですね。
味は脳に対するまっすぐな刺激でもあるから、リタイアしたお父さんとかが料理教室に行くのは、ものすごく正しいと思う。モルタルのアパートに一人暮らしのおじいちゃんでも、質素だけど朝ごはんだけは自分で作りますっていう人は、90終わりぐらいでも本当にしっかりしていたもの。要するに、自分の健康管理がまずできるわけでしょ。もう一つは、味が脳を活性化することと、自分の肉体の肥やしを、自分で面倒見るという自負みたいなものがある。だから、食べ物のことはやっぱり大きいなと思う。医療費節約にもなるわけだし。
そうですね、国家財政にも貢献できる(笑)
そうそう。イタリアだと老人たちがバールとか広場で寄り合いしてるんだけど、日本の場合だと病院で「今日元気?」とか言ってる。それが破綻してきているから、食育って言い出してるんだよね。
そうか。食育は、実は大人の教育なんですね。
絶対そうよ。あとは、お土産を変えてみるのも手だよね。私も以前は、「自分は忙しい!」と思い込んでいたから、空港で適当な明太子とかを買ってたわけ。そうしたら、東京の味のわかる友達におみやげ拒絶に遭ったの。いらないとは何事じゃ!と最初は思ったけど、そういうことならちゃんとしたものを見つけてやろうと考え直したのね。そうしたら家から20分ぐらいのところに、260年続いている酒屋があることを発見したの。行くと年の変わらないお姉さんが、「まあこんな八つ墓村みたいなとこねえ、継がされても大変なのよねえ」とか言いながらすごい頑張ってるの(笑)。木造かや吹きだし、そういうところは日本の残したい景観という意味でもすごくいいものなんだよね。
身近なところに目を向けるだけでも、スローフードを実践できるということですね。
「私は時間がないからしょうがないわ」ってみんな思い込んでるけど、実は自分の頭が忙しくしているだけ。ふるさとに行ったときに、兄弟や友達とちょっと行ってみようか、ってドライブがてらに探してみると、案外と身近にすごい人がいるんだよ。
今自分が住んでいるところでも、見つけていきたいんです。
都会で仕事している女性だったら、マイキッチン的な、“できるシェフ”を見つけるのもポイント。その店の主人が、生産地にまで足を運ぶような人で、いい食材を揃えてくれて、しかもお客さんを自分の家族のように大事に思ってくれているなら、ヘトヘトになって行っても「じゃあ今日はこれ」って安心して頼める。そういう店を持つのも一つの手だよ。
なるほど、それは無理がなくていいですね。
90ぐらいまで生きた有名なカメラマンの植田正治さんていうおじいちゃんがいたんだけど、奥さんに先に逝かれて一人が長かったの。「僕、朝オートミールだから」とか言って妙に西洋かぶれなんだけど(笑)、彼の場合は、夜はほとんど毎日馴染みの小料理屋に行ってたらしい。そこへ行くと、凝ったものも食べられるし、友達もいるから楽しかったみたいよ。
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