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様々な分野で生き生きと活躍されている女性たち。各分野のプロである彼女たちの目から見た、健康、ライフスタイル、キャリアについて、広報の女性スタッフがお話を伺うインタビューシリーズです。 >> インタビュー一覧
CONTENTS INDEX
Interview vol.4 女優、脚本家 真柴 あずきさん (前編)
真柴あずき(ましば・あずき)
女優、脚本家。山口県出身。早稲田大学第二文学部卒業後、1985年に成井豊、加藤昌史と演劇集団キャラメルボックスを創立し、女優として参加。1993年より脚本家としても活動を開始する。代表作として、(以下、脚本)舞台『郵便配達夫の恋』、『ヒトミ』、テレビ『てるてるあした』、『雨と夢のあとに』、映画『月とキャベツ』他多数、(以下、脚本・演出)舞台『TRUTH』、『ブラック・フラッグ・ブルーズ』、『風を継ぐ者』、『アローン・アゲイン』、『四月になれば彼女は』他多数、小説『不思議な恋のつくりかた』(ワニブックス)、(以下、舞台)演劇集団キャラメルボックス出演作品『スケッチブック・ボイジャー』(2005年8・9月)、『ヒトミ』(2004年4・5月)、『さよならノーチラス号』(1998年7・8月)他多数。
☆ 演劇集団キャラメルボックス(http://www.caramelbox.com/
真柴 あずき氏
役者という仕事との出会い
昨日の夜、劇団創立20周年公演の『TRUTH』のDVDを観せていただいたんですけれども、一人でボロボロ泣いてしまいました。すごく切ないお話ですよね。ただ、日本的な舞台セットだったので、まさかあんなに洋楽が冒頭からかかるとは思わず驚きました(笑)。
この音楽は全部オリジナルなんですよ。最初の曲の詞は、私が書いているんです。その後も何度かやってみたんですが、やはり歌詞って特別なんで難しくて、今は演出部の後輩が引き継いでいますけれども。
なるほど。今は脚本を書きながら、役者としても活躍されている真柴さんですが、もともと役者志望だったんですか?
とても長い話になるんですが(笑)、子供の頃から文章を書くことが好きで、高校生の頃はコピーライターになりたいなと思っていたんです。ちょうど糸井重里さんや仲畑貴志さんが活躍されて、広告関係の仕事がすごく注目された頃ですね。でも、そのときは音楽をやっていたんですよ(笑)。
何の音楽ですか?
小、中、高と吹奏楽部でクラリネットを吹いていたんです。大学ではオーケストラか、広告研究会に入りたかったんですけれど、早稲田大学の第二文学部という夜間部に入ってしまったので活動時間が合わないと思って諦めまして。で、何でもやるぞ的なサークルで、本を読んだり、テニスをしたり、バンドをやったりしていたんですよ。ところがある日、そのとき住んでいた寮みたいなところで、芝居をやっている友達から「今度、初舞台だから観に来て」と誘われて、大学1年の12月ですね。それで観に行ったらすごく面白くて。その舞台が、成井豊(キャラメルボックス脚本家)が書いて、うちの看板女優の大森美紀子が主役で、プロデューサーの加藤昌史が初舞台という、すごい芝居だったんです。
運命的ですね。
今から思えば。初めてお芝居というものに触れて、ちょうど音楽に対して行き詰まりを感じていたのもあったので、これだったら楽器もいらない、自分の身体一つでできることだから、ぜひやってみたいと思って入ったんです。
最初は大変だったんじゃないですか?
そうです。ずっと吹奏楽部だったものですから、体を動かすことはやったことがない。スポーツも非常に苦手なんですけれども、このてあとろ50’(フィフティ)というサークルは、とにかく体を動かすんですよ。身体訓練と書いて、略して「身訓」というんですけど(笑)、それが2時間ぐらいあって、本当に厳しくて強烈でしたね。最初の1ヶ月で3キロ体重が落ちるくらい厳しかったんです。でも、それからずっと役者をやっていて、劇団を旗揚げしました。最初は社会人劇団として、やっていこうと言っていたものですから、成井も高校教師でしたし、私も3ヶ月だけ就職しました。
あ、3ヶ月…そうですか(笑)
なんだったんだろうなぁ(笑)。小さな広告代理店に事務職で入ったんですけれども、旗揚げして忙しくなってきてしまったし、何よりも体力がついていかない。でも、何かの形で役者は続けていきたかったんですよ。
昔から「自分は表現する人になる」と思っていらしたんでしょうか?だから・・・
演劇に出会ったときに「これだ!」と。実は『ガラスの仮面』の影響で、高校のときも、演劇部への興味はあったんですよ。ただうちの演劇部ってすごく弱小だったし、部長さんが新入生の勧誘のときに『ベルサイユのばら』みたいな格好をして出てこられて、一人で朗々とやってらっしゃったんです。今思うとすごく面白いなと思うんですけど、あの頃は「え?!」って引いちゃって。発声練習なんかを見ても、昔は恥ずかしいと思っていたんですよ。
それを変えた衝撃が、その“運命の舞台”にはあったんですね。
そうなんですよ。オリジナルの『ろくばんめの聖夜(クリスマス)』という作品で、ちょっとファンタジー色のある、『銀河鉄道の夜』を下敷きにした話なんですよ。
何が面白かったんだと思いますか?
まずオープニングで曲がかかって、大森と、今は「ラッパ屋」にいる福本という役者が出てきて、台詞を言うんです。それが曲の中の歌詞と、ばっちり合ったんですよ。今から思えば当たり前で、合わせて練習しているんですけど、でもあの瞬間すごく鳥肌が立って…。忘れもしません、原田真二さんの曲「風の向きを指で調べて」という歌詞。その歌詞と台詞がばっちり合って、そこから一気に引き込まれていって、ドキドキハラハラゲラゲラ…最後はちょっと泣けて…みたいな。
演劇的な面白さというところに、ピンと来られたんですね。
すごく狭い劇場で、それこそ膝を抱えて座って、という、一番ガツン!とくる状態で観てしまいましたよね。しかも、普段ぼーっとジャージで歩いていたような友達が、きれいになって(笑)、凛として立っているわけですよ。もう素晴らしいなと思って…。何で自分がこんなに感動するのかが知りたい、やってみたいって思ったんです。
やっぱり、運命ですねぇ。
友達がいたというのもかなり大きいと思うんですよ。全然知らない人の中に、ぽんと入っていくわけではなかったですから。
すごく人に恵まれていらっしゃる方ということなのでしょうか。若いときに大家さんが支援してくださったこともあるとか。
ええ、引っ越すお金もなくてどうしようと思っていたら、たまたま前に住んでいた部屋の大家さんが電話をくださって、「あなたがいた部屋が空いているけどどう?」って。敷金がないんですと言ったら、そんなのはいつでもいい、と言ってくださって。行ったら、家具とか何もないところに、食パンとか、カップラーメンとか(笑)、そういうものがこんもり置いてあって…泣きましたね。
なかなかそういうことは起こらないですよね。やっぱり人を惹きつける力があるんですね。
どうなんでしょうね。よっぽど貧乏くさかったのか(笑)。大学のときも、芝居をやっているというだけで友達がみんな優しくて、代返とってくれたりとか、ノートを貸してくれたりとか。「いいよいいよ、あんた芝居やっているんだから」って(笑)。
じゃあ皆さんの応援があってのこと、なんですね。
はい、もうそれがなかったら、今こうしてはいないと思います。
 
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