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様々な分野で生き生きと活躍されている女性たち。各分野のプロである彼女たちの目から見た、健康、ライフスタイル、キャリアについて、広報の女性スタッフがお話を伺うインタビューシリーズです。 >> インタビュー一覧
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Interview vol.2 映画評論家 渡辺 祥子さん (前編)
時代を反映するハリウッド:“ボディ”を変える
ハリウッドでの女性観や健康意識は、どんなふうに変化してきたでしょうか?
私が一番感じたのは、やはり1970年代ですね。ベトナム戦争が73年に終わって、その後、すごくアメリカが荒廃した。そういう中から、健康に注意して、自分の体を守るという意識が、たぶん社会に芽生えたと思うんですね。
なるほど。自分達の体を自分達で守る、っていう意識なんですね。
社会が貧しくなったら、結局頼るのは自分じゃないですか。今の日本だってそうでしょう?年金も当てにならないし…。最後の砦みたいに、どうしても自分の肉体に関心をもつようになる。それがすぐ映画に反映されるわけです。
代表的なものはどんなものがありますか。
例えば、80年代の「パーフェクト」っていう映画。ジョン・トラボルタが出ていて、ジェイミー・リー・カーチスがエアロビのインストラクターをやっている映画なんですよ。ホントにすごい“パーフェクトボディ”ですよ。その紹介記事の中に書いてあったんですけれど、70年代は男女がパートナーを探す時はバーでハントしていた、けれども 80年代に入ると、ジムでパートナーを探すようになった、と(笑)。もろ見えますものね。
そのころの美というと肉体美ってことですか?
そうです、顔じゃないんですよ。その頃の美形はボディのほうですね。時代は顔から体に移っている、という感じが、70年代のおしまいから80年代にかけてありましたね。今は、やっぱり両方大事、という傾向になっていますね(笑)。みんな体を作るには本当に時間とお金をかけているし、カップルで有名なスターもいますよ。ゴールディ・ホーンとカート・ラッセルのカップルは朝起きると、まず二人一緒に肉体のトレーニングをして、それからお食事して…っていう生活を送っているみたい。
肉体美の変遷ってどんなものなんですか?
私が一番強く感じたのは、ブロードウェイの「ジプシー」っていうミュージカルを見たとき。実在したストリッパーのジプシー・ローズ・リーと、母親についてのお話なんですけど、そのお母さんがムチムチの肉体なんですよ。ストリッパーって昔はムチムチの体をゆらゆらと揺らしつつ見せる。そういう役をやっている女優さん達が、70年代終わりから80年代になると、とってもシェイプアップされて、ショーガールの肉体になっているわけですよ。1975年から毎年ブロードウェイのショーを見ているけれども、80年代半ばぐらいからフワフワの肉体の人はいないですね。みんなとにかくシェイプアップ。
ムチムチした体のダンサーって、見たことないですね。
ダンサーも昔はシェイプされていなかったですね。昔の写真なんか見ると、結構ムッチリしている肉体の人も多いです。マリリン・モンローもそう。その方がセクシーだっていう考え方もあった。でも最近はもうないですね。
そうすると、健康になりたいっていう意識と、そのシェイプアップっていうのが、もろに結びついているのが、女優さんのイメージなんですね。
そうです。だから、健康狂、クレイジーね。70年代のおしまいから健康クレイジーの時代が来ちゃったんですね。ちょうどウーマンリブが発達する頃と似ている、同じですよね。女の社会意識の目覚めと同時に、肉体意識も目覚めたんだわ、というふうに思っていますけど。
女優として生き抜くってすごく大変だと思うの。セリフだって覚えなきゃいけないわけだし、ミュージカルになれば歌って踊れなければならない。何万ドルってギャラは取るかもしれないけれども、それだけでは足りないくらい、いっぱいいろんなことをさせられる。エージェントには支払うし、マネージャーもいるし、アシスタントも必要だし…って。
そうですね。美しさも保ち、体も鍛え…って大変ですよね。特に印象に残っている、健康意識の高い女優さんっていらっしゃいますか?
ジェーン・フォンダは凄いわね。あの人は、80年代の初めにエクササイズの本も出しているくらい。エアロビをやっていてホントに美しいボディなんです。日本に来た時も、オレンジジュースしか飲まないんですよ。でもインタビューって至近距離でするじゃないですか。そしたらね、七面鳥の喉みたいにすごい皺なの。ここばっかりはどうしようもない。
首の年齢は隠せないっていいますよね。
レニー・ゼルウィガーもエアロビマニア、クレイジーなんですよ。「ブリジッドジョーンズ」で20キロぐらい太ったときは、気持ち悪くてしょうがなかったって言っていました。ちょっとでも肉が付くのが許せないんですって。あと、そんなに有名じゃないけど、スウェーデン出身のレナ・オリンっていう女優さんも、エアロビ・クレイジーだって言っていましたよ。とにかく、何が何でもいつでもしているんだって。だから、ホントに骨と皮。鋼の身体ね。でも、そういう人を見る度に思うんですけれども、やっぱり皺が深いんですよね。
あぁ、そうなんですね。それでもハリウッドの女優さんがやっていることは、世界中の女性に影響を与えますよね。
最近はピラティスが流行っていますね。グウィネス・パルトロウがピラティスすごく上手いんですよ。あの人とっても背が高くて180cmくらいあるんです。長い手足をエレガントに…もとがいい人はいいな〜と思いましたよ(笑)。
それと、ハリウッドでは “つまむ”のは、なんでもないことですね。つまり、プラスチックサージャリー。ハリウッドに住んでいる日本人の友達には、「どうしてつままないの?」とか言われますよ。プチからグランまで色々あるじゃないって(笑)。ちょっとした皺なんかもすぐ取れちゃう。
もう美を保つためっていうのはホントに何でも有りなんですね。
そうです、命がけじゃないですかね。だってみんな美にお金を払うんだもの。ハリウッドって、世界中から美人さんをかき集めていますよね。集まる最大の原因は、ギャラだと思うんですよ。ハリウッドとフランスでは10倍くらい違うんじゃないかな。だからどうしたってハリウッドに行きたいということになりますよね。みんな、英語のレッスンを受けていますよ。フランス人のジュリエット・ビノシュなんか、イギリスでエミリー・ブロンテ原作の「嵐が丘」に出ていますよね。イギリス人にさえも大変な作品で、イギリス英語に挑戦して上手くいっている。すごくガッツがあると思いますね。日本もだんだん目覚めてきたけれども、韓国、タイ、香港の人たちはホントに進出に必死ですよね。特に、香港は元イギリス領で、英語ができるから、ハリウッドを目指している人が多い。
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