HIV(エイズウイルス)とともに生きる女性たちによるエッセイ集。
「夢」 / 綾
感染者の人たちとの出会いに感謝するたびに、このような集まりに出てこられずに不安を抱えている人たちが特に地方にはまだ大勢いるのではないだろうかということが気がかりでした。東京ではNPO主催の勉強会などがあり、そういう場所に参加するだけで今まで背負っていたものが随分と軽くなります。「みんな普通の人だったんですね」という率直な感想をもらす人もいます。
そこで、私の夢は今まで出会った仲間で日本中を回って女性感染者同士のネットワークをつくることです。これは私の夢というよりは私たちの集まりで何度も話題になったことで、私たちの夢です。
そして、地方でも行政やNPOなどで頑張って下さっている方々がいて、「私もそこに住みたい!」と思うような温かいサービスを積極的に提供して下さっているところがあります。本当にありがたいことです。まずは、そういう現在ある点と点とを連携させていって、少しずつネットワークを広げていけたらと思います。
最終的な夢は、HIVウィルスを撲滅させる薬が開発されて世界からこの病気がなくなることです。
この願いが叶ったあかつきには避妊具なしでSEXをして子供がほしいです。今は医療が進歩して、HIVに感染していても子供を産むという選択が可能です。私たちは体外受精を考えましたが、どちらかが「子供がほしい」と言っても片方があまり乗り気でなかったりして、ここまできてしまいました。ただ、もう30代ですから5年以内には薬を開発してもらわないと・・・この夢は厳しいかな。
でも「HIVに感染しても普通に生活していますよ」なんて言ったって(自分に言い聞かせたって)拘束されているものも結構あるので、やはり早く完治する薬が開発されてほしいです。この願いは、私が生きているうちにきっと叶えられると信じています。
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