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エッセイ
 
「ハダカの時間」 / 奈央子
リラックスといって思いつくのは、お風呂あがりのハダカの時間。といっても、全然色っぽい話ではなく、文字通り、お風呂から出たら夏でも冬でもとにかくしばらくは何も着ないでいるということ。これが意外と気持ちいい。日中、スーツを着てパンプスを履いているわけでもない。ふだん、体を締め付けるような服を着ているわけではないけれど、お風呂でゆったりしてきれいになったあとは、なんだか服を着るのがもったいない気がする。自分の部屋でゆったりした気持ちで、好きな音楽を聴いて、スキンケア&ストレッチをする30分から1時間くらいの「ハダカの時間」が私にとって最高のリラックスタイム。10代前半の娘はそんな母の気持ちがわからないらしく、「なんでハダカでいるかなあ〜」と渋い顔をしていたときもあったけど、最近はあきらめているみたい。

寝るときはハダカに限るという友人がいるけれど、私は「夜中に地震が起こって逃げなくてはいけなかったらどうしよう」と思うと、彼のようにハダカで眠る度胸はない。まあ、アンジェリーナ・ジョリーのようなナイスバディだったら、非常事態でも何のためらいもなくハダカで逃げられるかもしれないけど。

少し前に、バンコクで初めて何も身につけずに眠ってみた。泊まったホテルの寝室は、冷房をいれるとベッドが直接風に当たる位置にあって寒いし、消すと微妙に暑いので、それならいっそのことパジャマを着ないで寝てみようと思ったのである。何も着ないとかえって落ち着かないのではという予想に反して、寝心地は悪くなかった。

お風呂あがり云々じゃなくて、私はただハダカでいることが好きなのかも。小さい子どものいる友人いわく、「そういえば、小さい子どもってすぐ靴下とかシャツとか脱ぎたがるもんね」。30代後半にして、幼児と同じ行動パターン?!でも、やっぱりハダカの時間はやめられない。
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