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HIV(エイズウイルス)とともに生きる女性たちによるエッセイ集。
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エッセイ
 
「美 vs 健康」 / マリア
美しさというものがメディアに押し付けられている。私たちは、陽気でスリムで美しく、いつもハッピーであると同時に、自己主張がなければならないという。だが、少なくとも私にとって、それは現実と違う。まあ、私はいまだにスリムではあるのだが・・・。

私の身体は変わってしまい、顔も別人のようになった。もはや鏡に映る姿を自分のものとは思えない。変わってしまったのは遠い昔のこととはいえ、その変化をいまでも受け入れることができないでいる。私の顔、そして身体には、HIVの傷跡がある・・・。

治療の副作用はひどいものだ。リポジストロフィ(脂質代謝異常)、リポアトロフィ(脚、腕、顔の脂肪萎縮)、静脈が浮き上がった手足、毛髪の衰え・・・。女性としての特徴を失い、美しい姿とはいえない。

私は、男性からの視線、美しさと魅力が与えてくれるパワーを感じられなくなったことを、時々寂しく思う。たとえ他人が(ごく最近知り合った人々や古い友人たちは去り、もはや私を見分けられないだろうから)私を美しいと思ってくれたとしても、自分ではそう思えない。そんな時代は過ぎ去ったのだ。

別の視点からすると、私は健康だ。89年に診断が下されたときから、ずっと健康でいる。そして健康は、美よりも実りが多いものだ。私に時間と生命をもたらしてくれる。これ以上のことを望めるだろうか?たしかに人間は生まれつき満たされることを知らない生き物なのだが。しかし、健康とはただ単に病気でない状態を指すのではなく、より重要となるのは生活の質なのだ。医師たちが薬の副作用を軽視あるいは無視すらして、萎縮や脂肪に対する外科的処置が治療の一環として行われない場合、私たちの生活の質はどうなるのだろう。

生活の質をめぐって健康と美が競い合うとき、この二つをはかりにかけることができるだろうか?私たちが受ける治療プロセスが、リポジストロフィ、リポアトロフィ、静脈肥大、早期老化といった身体の変化を引き起こすことを、いつになったら知らされるようになるのだろう?そうしたことが引き起こす外見の変化によって、私たちは憂鬱になり、治療を断念し、社会からの疎外を感じ、または自己疎外に陥り、他人との関わりや性的な行動をあきらめ、孤独にさいなまれるというのに。
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