HIV(エイズウイルス)とともに生きる女性たちによるエッセイ集。
「かけがいのない命」 / 綾
美容に関しては、新しいダイエット情報にすぐに飛びつきますが、今の体型を見る限りダイエットには成功していないし、美容に対する意識も???です。
顔については、顔つきや表情を気にしています。30代になったら、その人の内面が顔に表れると思うので、自分を磨く努力をしようと心がけています。しかし、その様相は一進一退、疲れている時は強烈に後退してイライラ、イライラ、眉間にくっきり縦じわが・・・。
そこで、最近は表情のトレーニングをしています。テーブルの上に鏡をおいて笑いかけたり、仏像をイメージして穏やかな表情をつくってみたり(お気に入りは法隆寺厨子入阿弥陀三尊像の阿弥陀如来でとても柔和で優しいお顔です。木喰仏の心の底からにじみ出る笑顔にも癒されます)。お年寄りですごく素敵な笑顔の方がいらっしゃいますよね。心の豊かな人生を送られてきたんだなと思います。私もあんなおばあちゃんになりたい!
健康に関しては、以前、免疫力が低下した時は湿疹がひどく肌がカサカサになりましたが、薬を飲み始めてからは免疫力が順調に上がり、副作用もないので、日常生活で病気を意識することはほとんどありません。このような健康状態を維持できるのは薬あってのことであり、薬が飲める恵まれた環境にいられることに感謝しています。ただ、感謝という言葉の裏で、常に負い目も感じています。なぜなら、現在は薬の種類が増え、それを飲むことで生きていけるのに、経済的な理由で薬を飲めない人たちもいるからです。私だって免疫力が低下した時に薬を飲めていなかったら、今頃どうなっているかわかりません。しかし、私は薬を飲むことができ、今、元気に生活しています。世界中の感染者の人たちが、現代医学の進歩に心から感謝できる社会になってほしいです。
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