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ブランド戦略や商品デザインなどデザインを通したコミュニケーションをテーマに各担当が語る
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  Ora2のパッケージデザイン
ものづくりへの執着が、予想を超えた“輝き”を生んだ。
技術部 パッケージグループ 田崎 耕三  マーケティング部 商品企画グループ 吉田 香代子

ブランド・イメージという目に見えないものをめざし、カタチにする。

今回の製品はどのようなステップで作られたのですか。
【吉田】 今回新たに発売されたOra2ステインクリアのもっとも大きなポイントは、ブランド誕生から10年目を迎えた今、新生Ora2のブランド・イメージを打ち出した点にあります。「オーラルケア」から「オーラルビューティ」へ。いままでのブランドイメージから、さらに「華やいだ、前向きな」などといったキーワードで表されるイメージへの転換をめざすようになったのです。そして、この新たに設定したブランド・イメージのトーン&マナーをどのように表現していくかが、私たちの大きな課題でした。
デザインを商品に落とし込むため、さまざまな印刷方法を検討し、絞り込んでいった。
まず、戦略デザイン室から新しいブランド・イメージを踏まえ、金色や銀色などキラキラした輝度の高いカラーリングを特徴とする、華やかさを前面に出したデザインが上がってきました。今回のデザインのポイントは、この輝きにあったのですが、それまでこのようなパッケージを作ったことがなかったため、「これは生産ラインに乗せられるのだろうか」という不安を感じました。そして、デザインが決定する前の段階で、パッケージ開発を担当している田崎に相談したのです。

【田崎】 今回の課題は、「華やかさ」を表す輝きをいかに出せるかにかかっていました。そこで、印刷の選択肢をいくつか考えました。一つ目は、自社印刷でデザインに近い色を使用する方法です。もう一つは、自社で印刷したものに金色など輝度が求められる箇所に熱をかけて箔押しするホットスタンプという方法です。そして、3つ目が、提携先の印刷会社に依頼し、原反(パッケージ素材)自体に輝度のある素材を使用する方法です。この3つ目の方法は、いままでに試したことがありませんでしたが、一番デザインに近いイメージが出せるのではないかと期待を寄せていたのです。
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製品に対する強い思いが、予想を超えた結果を生む。
もっとも難しかった点はどんなところですか?
【田崎】 印刷方法を最終的に絞り込む過程ですね。3つの印刷方法のうち、ホットスタンプ案は、コストがかかる点と箔押しが多色になるため難しいということで選択肢から省き、ひとまず3つ目の外部印刷を検証してみることにしました。しかし、印刷会社の担当者と話すうちに、グラデーションの表現が再現できないという問題に突き当たったのです。今回のデザインポイントは、フレーバーに合わせたカラーの花にあり、その花びらが外に向かって徐々に白っぽく色が薄くなっていくグラデーションになっています。この白く色が変化するグラデーションを表現するには、銀色の原反の上に、白色を乗せて、その上に花のオレンジやピンクを重ねなければなりません。しかし材料の性質上、インクが硬化したり、弾いてしまったりするため、白を乗せず銀の上に直接カラーを乗せないと技術的に印刷できないことが分かりました。そうなると、オリジナルデザインと異なってしまうため、この印刷方法でも難しいのではないかと吉田に伝えたんです。
ミーティングを繰り返し、新しいOra2をターゲットに届けるためのパッケージを探っていった。
【吉田】 しかし、その時点で自社印刷の刷り上りも確認しており、まだイメージに到達していないと感じていたので、「とにかく、テスト印刷の結果が出るまで、結論は出さないでください」と頼みました。

【田崎】 最後の可能性にかけテスト印刷に臨んだのは、もう自社印刷に決めかけていた時期でした。どんな風に仕上がっているのか早く見たくて、校正が上がる日は吉田と二人で印刷会社まで駆けつけました。 そこで、担当者の方に刷り上がりを見せてもらった瞬間、言った言葉はただ「すごい!」の一言。
白を乗せていない分、くすみがなく、グラデーションの最後まで光沢があり、カラーの花全体が輝いて見えたのです。予想を超えた仕上がりに、自分たちのなかでは「これしかない!」という思いがありましたね。

【吉田】 これを見たときは、本当にワクワクして興奮がおさえきれませんでした。早速、戦略デザイン室に持って行って結果を報告し、社内の女性社員にも感想を聞いて回りました。みんないい反応だったので、これはお客さまにも気に入ってもらえるだろうと思いました。
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気持ちを動かす、気持ちに応えるものづくり。

普段仕事をするうえで。大切にしていることはどんなことですか?
【吉田】 私は、マーケティングという立場から、モノづくりに関わっています。そこで一番大事にしていることは、自分自身が心を動かされる製品を作ること。今回のように、自分自身がワクワクできたら、お客さまもきっと心を動かされ満足していただけるはず。そう考えているので、仕事をする上では、デザインや製品に対して、自分が納得するまで検討するようにしています。それと、いかに社内のスタッフと協力関係を築き、いいものを作っていけるかも大切です。私は、マーケティングなので、技術力を生かして製品を作ることはできません。だからこそ、開発や生産の方と一緒に一つのものを作っていくことを常に意識しています。お客さまはもちろん、自分自身も、一緒に働く人もワクワクできるような仕事をめざしていきたいですね。
【田崎】 だから、私も吉田の期待に応えられるように頑張ろうと思うのかもしれませんね。いいところ、譲れないところをはっきりと主張してくれる吉田からは、その思いが強く伝わってきます。すぐにOKを出してもらえれば、こちらも楽ですが、それでは決していいものはできないんです。
私は、一緒に仕事をする人の思いに応えていくことを大事しています。だから、戦略デザイン室やマーケティング部の思いにできるだけ応えていきたいと考えています。それと同じように、生産現場にもムリな注文を押し付けてしまうようなことはしたくありません。いいものはできたが、生産が苦労するという苦い経験もしたことがあります。それだけに、つねにいいものを作るためにチャレンジできる範囲の見極めが重要です。そのために何度も考え、検証を積み重ねていくことを心がけています。デザイン・イメージの再現性と生産効率のもっともいいバランスをとって、お客さまが満足できるものを作っていきたいですね。
パッケージを新たに開発する場合は、細かい点を検証し、試作を重ねる。
1992年入社。10年間、秘書業務など管理系の仕事に従事。商品企画に女性の感覚が求められ、また自身の希望もあり、2001年にマーケティング部へ異動し、Ora2の担当に。以来、主にOra2の商品企画に携わっている。 1994年の入社以来、パッケージ担当を務める。包装管理士の資格を持つ。Ora2やG・U・Mなどハミガキのパッケージの他、洗口液、医薬品などを担当。現在は、デザインの見せ方や生産コストの低減などパッケージ全般の課題に、まったく新しいアイデアで取り組む開発の仕事に従事。
 
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