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 Do You Know カリオロジー?
今年も世界最新のカリオロジー研究が発表された「ORCA(欧州カリオロジー学会)グラスゴー2006」。飯島洋一先生が、最新トピックスの中から、臨床現場に役立つ情報をリポートしてくださいます。
CONTENTS INDEX
[出張報告] ORCA2006:臨床現場の最新カリオロジー
〜「欧州カリオロジー学会2006」より〜
3.「昨日は雨でした」、「結果は晴れでした」〜定期管理にもとづく臨床現場での診断〜
カリオロジーが臨床で応用されるというのはどういうことですか?
すでにカリオロジーを取り入れてやっていらっしゃる先生もたくさんいますよ。特に、リスクアセスメントといって、個人の口腔内を評価して、定期管理のための情報として活かすということですよね。例えば、「あなたのリスクは低いから、定期的にチェックして、フッ化物を応用していけば大丈夫だよ」とか、「あなたはハイリスクだから、もっと専門的なフッ化物も受けなければいけないし、来院の頻度も増やそうよ」というように、きちんとリスクに応じた定期管理システム作りをしていらっしゃいます。
何をどこまで実践すればう蝕が治るか、という基準はあるんですか?
そこはまだ整理がついていない部分ですね。初期う蝕が治るか、止まるか、進むか、の評価まで本当はできれば良いのですが、1回だけの診断で、その後そのムシ歯がどう変化するのか、という予測はできません。天気予報のように精度の高い予測は出来ませんが、「昨日は雨でした」とか「今日の結果は晴れでした」という結果の判断はできます。つまり、現時点ではなく時間軸で診断するわけです。3ヵ月後の変化を見て、変化がなければこの間は「停止」だし、悪化していれば「進行」と診断できます。そのことを通じて、予防処置が効果的であったどうかも判断できます。それが今のカリオロジーの到達点ですね。
そうするとある一定期間は変化を診ていくことが必要になるんですね。
今までは見た瞬間に視覚的に判断していましたから、こういう評価をすることはありませんでした。常に診て、即治療判断して、即治療へ、ということを要求されていて、「今日は、まぁ時間がないなら、削って詰めておきましょうか」ということで治療が進んでいたわけです。逆に言えば、患者さん側も歯科医師をそうやって育ててきたと言うことができます。昔は、中には削って埋める必要のないものまで削って埋めていた可能性があるんですね。「痛い」、「何とかしてくれ」って言って、自己管理やマネジメントという意識がないものだから、お互いにそうならざるを得ません。診断と治療法を患者さんが決めてくる疾患ってそうないですよ。「先生、ムシ歯です」「痛くてしょうがないから何とかしてくれ」って“ムシ歯だ”という診断と、時には「歯を抜いてくれ」って治療方針も決めてくるわけだから(笑)。「この腹の痛みは盲腸だと思うから切ってくれ」なんて言わないですよね。まずは検査、という段階を飛び越してしまっていたんですよね。
 
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