これまでの主流となっているムシ歯治療は、「早く見つけて、削って埋める」という考え方に基づくものでした。一度削ってしまった歯が元どおりの歯に戻らないのは、仕方のないことです。しかし、カリオロジー研究によって、ごく初期段階のムシ歯であれば、一般的な病気のように、元の健康な状態に戻る場合もあるということがわかってきました。
歯の表面では、常にカルシウムが溶け出し(脱灰)、そして再び取り込まれる(再石灰化)ということが繰り返されて、歯の中のカルシウム・バランスが保たれています。しかし、様々な要因によって、このバランスが崩れ、脱灰>再石灰化の状態が続くことがあります。これが、「初期ムシ歯」と呼ばれる状態です。この段階で早期発見し、だ液中にフッ素を取り入れ、脱灰を抑制して再石灰化を促進すれば、「削って埋める」という治療をせずに、健康な歯に戻すことも可能になります。 |