フッ素とムシ歯の関係については、最近になってからもさまざまな発見が続いています。そのひとつがサメの歯。1990年、デンマークの学者が、一度抜けてもつぎからつぎへと生えてくることで知られるサメの歯そのものが100%フッ素アパタイト(アパタイトのOH基とFが置き換わった状態)でできている歯なのです。歯を強くするフッ素でできている歯なら、ムシ歯になるはずがない。そんな仮説のもと、その学者は口のなかにサメの歯をおき、ムシ歯ができるかどうかの実験をおこないました。果たして結果は……しっかりムシ歯ができたのです。こうしてフッ素は、歯の成分としてではなく、いつも<口の環境の中にある>ことで、ムシ歯予防に役立つということがわかりました。フッ素の再石灰化効果ですね。たとえば毎日フッ素配合のハミガキで歯を磨くこと。これは口の中にフッ素を保ついい方法のひとつなのです。
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ムシ歯には勝てなかったサメの歯ですが、変わった特長があります。それは、“何度も生え変わる”こと。人間の永久歯は一生ものですが、サメは歯の裏側に“予備の歯”が何本も控えていて、獲物を捕まえて歯が折れた場合などには、新しい歯がベルトコンベア式に出てくるのです。 |
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