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サンスターがお届けする健康情報
 Do You Know カリオロジー?
神原正樹教授のカリオロジー研究室。1日研究員になって教授のレクチャーに耳を傾けてみましょう。
CONTENTS INDEX
01.  サメの歯はフッ素でできていた? »
02.  大人は実は歯磨きベタ? »
03.  歯の寿命は何歳まで? »
サメの歯はフッ素でできていた?
歯と飲み水の関係が見えてきたのは100年前
フッ素はムシ歯の予防に効く――今は誰でも知っていますね。でもこのフッ素と歯の関係が発見されたのはわずか100年前のことです。きっかけは、アメリカ・コロラド州のスプリング地区に住む人たちの歯。彼らの歯には白い斑点が異常に多いことに、ひとりの地元の歯科医が気づいたのです。それから一部の移民の人たちの歯にも、その斑点が多いことがわかりました。原因はなんだろう?そう調べ始めた歯科医は、スプリング地区や移民の人たちの故郷で毎日飲まれている飲み水に関係があることを突き止めます。ただし、飲み水のなかのフッ素が、歯の斑点と関係していることがわかったのは、もうしばらくしてからのことです。 コロラド州スプリング地区
フッ素の濃さで、良くも悪くも
コロラド州スプリング地区の飲み水に、濃度の高いフッ素が入っていることを発見したのは、アルミニウムの食器を作っていたある研究者でした。アルミニウム製品を洗浄する作業のなかで、地域の水の成分を分析する必要があったからです。こうして意外なところからの手助けを得て、歯と飲み水のフッ素の関係がつながり始めます。初めフッ素は、歯のエナメル質を壊して斑点を作ってしまう、歯にとっての悪者として注目されます。ところが研究を重ねるうち、ある一定の濃度までなら、逆にフッ素には歯を強くする作用があることがわかったのです。この分岐となる濃度は1ppm。1945年にはこうした研究が実を結び、初めてアメリカで、ムシ歯予防のために水道水のフッ素濃度を調整する実験が始まりました。
フッ素でできたサメの歯もムシ歯に
フッ素とムシ歯の関係については、最近になってからもさまざまな発見が続いています。そのひとつがサメの歯。1990年、デンマークの学者が、一度抜けてもつぎからつぎへと生えてくることで知られるサメの歯そのものが100%フッ素アパタイト(アパタイトのOH基とFが置き換わった状態)でできている歯なのです。歯を強くするフッ素でできている歯なら、ムシ歯になるはずがない。そんな仮説のもと、その学者は口のなかにサメの歯をおき、ムシ歯ができるかどうかの実験をおこないました。果たして結果は……しっかりムシ歯ができたのです。こうしてフッ素は、歯の成分としてではなく、いつも<口の環境の中にある>ことで、ムシ歯予防に役立つということがわかりました。フッ素の再石灰化効果ですね。たとえば毎日フッ素配合のハミガキで歯を磨くこと。これは口の中にフッ素を保ついい方法のひとつなのです。
神原研究室にあるサメの歯の化石。長さは12cmくらいあります。
神原研究室にあるサメの歯の化石。長さは12cmくらいあります。
 
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